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最近読んだ本
- 贋作吾輩は猫である
- 内田百閒著
- 筑摩書房 ちくま文庫 内田百閒集成8
- 題名のとおり。夏目漱石の弟子であった内田百閒が,猫を戦後に生き返らせて,同じようなメンツによる清談を聞く生活を送る話し。★★☆☆☆(2005年4月27日)
- 世界の紛争イスラム・アメリカ対立の構図
- 小山茂樹・大原進著
- 東京書籍(電子ブック)
- 内容は,題名のとおり。しかし,大したことが書いてないどころか,「9.11以降,アメリカは国際協調主義になった」とか,「西欧諸国や日本は,国民全てにつながる共通の歴史がある」とか,あまりに脳天気な記述があって,途中で読むのは止めた。★☆☆☆☆(2005年4月13日)
- 指紋は知っていた
- Chandak Sengoopta著 平石律子訳
- 文藝春秋社 文春文庫セ1-1
- 19世紀末に,インドで行政官を勤めたイギリス人ウィリアム・ジェームズ・ハーシェル准男爵が,人物の特定や書類の偽造防止の観点から注目した指紋。それが個人毎に異なり経年変化をしないということの発見から,分類・検索方法の確立までの歴史。今でこそ,少なくともいわゆる先進国では「指紋が同一=同一人物」は常識であるが当初は疑いをもたれ(当然といえば当然だけど),あるいは現在では犯罪捜査に最も用いられているが,最初は文書の偽造防止等が目的だったとか,興味深い歴史である。★★★★☆(2005年1月19日)→
- 衝撃のスペースシャトル事故調査報告 NASAは組織文化を変えられるか
- 澤岡昭著
- 中央労働災害防止協会 中災防新書018
- ISBN4-8059-0954-4
- スペースシャトル・コロンビア号の事故報告書を基に,事故の遠因を探り,防止策を考える著書。チャレンジャー号の事故の際にも言われていたことが,ほとんど。事故直後から言われていたが,チャレンジャー号事故の後に一時は改善されていた部分が,スケジュール優先になり,安全が疎かにされていたよう。ただ,政治の責任にももっと光を当てても良いんじゃないかと思ったが。★★★☆☆(2004年12月23日)
- 日本の戦争遺跡-保存版ガイド
- 戦争遺跡保存全国ネットワーク編著
- 平凡社 平凡社新書240
- ISBN4-582-85240-8
- 日本各地に残る戦争遺跡のガイドブック。沖縄とかは有名だけど,こんなに残っているものとは,思わなかった。飛行場があったところとか,滑走路などはなくなって宅地などに再開発されていても,その近所に掩体壕が残っていたりして。★★★★★(2004年11月5日)→
- 内部告発者
- 滝沢隆一著
- ダイヤモンド社
- 開かれた会社・社会を実現するためには,内部告発者を保護する必要があるという点を啓蒙する意味では,いい本だが,話の筋はムチャでしょう。会社が社会的に不適切な行為をしているということを否定しているのに,そのことを書いた内部文書を外部に流したという守秘義務違反で元取締役を訴えるなんて,そんな弁護士はクビにするべきだ。訴えるなら,「虚偽の事実をマスコミに流して,会社は損害を受けた。」って主張するけどね。★☆☆☆☆(2004年10月25日)
- 謎とき本能寺の変
- 藤田達生著
- 講談社 講談社新書1685
- ISBN4-06-149685-9
- 本能寺の変のバックには,足利義昭がいたという,今まであまり主張されてこなかった説。朝廷が黒幕だって話はあったような気がするが。それほど違和感のない説。この本は,黒幕説よりも,足利義昭の生涯を知るという観点から,面白かった。★★☆☆☆(2004年9月27日)
- シャーロック・ホームズの愛弟子 エルサレムへの道
- Laurie R. King著,山田久美子訳
- 集英社 集英社文庫
- ISBN4-08-760469-1
- ホームズ物ということで読みはしたが,前に読んだ作品と同様,面白くない。ホームズ物の本来の面白さは,スピーディな流れ。やたら長い長編で,しかも内容は,いわゆる推理小説ではない(と思う)。☆☆☆☆☆(2004年9月25日)
- ハプスブルクをつくった男
- 菊池良生著
- 講談社 講談社現代新書1732
- ISBN4-06-149732-4
- 後年,ハプスブルク家は神聖な家柄だと世間に思わせる基礎を築いたルドルフ4世。1330年に生まれ,1365年に死ぬまで,「プファルツ大公」なる称号を創り出し,皇帝の特許状を偽造し,暴れ回った人生。そのものは面白いんだろうけど,本としては,あまり面白くない。★☆☆☆☆(2004年9月25日)
- 取調室の心理学
- 浜田寿美男著
- 平凡社 平凡社新書226
- ISBN4-582-85226-2
- なぜ,人はやっていないことを自白してしまうのか?心理学者はどのような手法で嘘を見抜くのか?警察・検察関係者や裁判官に,ぜひ,読んで欲しい。★★★★☆(2004年7月1日)
- 大黒屋光太夫 -帝政ロシア漂流の物語-
- 山下恒夫著
- 岩波書店 岩波新書879
- ISBN4-00-430879-8
- 有名な漂流記。有名ではあるけど,詳細は知らないことが多く,興味深い。★★★☆☆(2004年3月4日)
- ハワイ王朝の最後の女王
- 猿谷要著
- 文藝春秋社 文春新書300
- ISBN4-16-660300-0
- 「アロハ・オエ」はよく知られているが,日本とハワイ王朝の関係なんて,知らなかった。また,ハワイへの移住が始まった頃は,まだ独立国だったとは。この頃の国際政治は全体的に帝国主義一色だが,弱小国は悲惨なものだ。★★★★☆(2004年1月5日)
江戸の二十四時間
- 林美一著
- 河出書房新社 河出文庫は2-8
- ISBN4-309-47301-6
- いろいろな階層の,特定の1日を短く描いたもの。文献等が残っている,実際の話。★★★☆☆(2003年8月9日)
-
- 田辺寿夫,根本敬著
- 角川書店 角川oneテーマ21 C-64 \800+消費税
- ISBN4-04-704129-7
- ビルマ(ミャンマー)の専門家による,ビルマの現代史。アウンサンスーチーの個々人が自分で何とかしなければならないという思想は,いかにも上部仏教的だが,「正しい目撃はそれにふさわしい正しい手段を用いない限り達成できない」という言葉と共に,考えさせられる。★★★★☆(2003年6月12日)
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- 鈴木真二著
- 中央公論社 中公新書1694 \840+消費税
- ISBN4-12-1001694-7
- 飛行機の発明前史から,ジェット飛行機の開発までの,飛行機開発の歴史。重点は,飛行機の初飛行まで。特に,翼で揚力が生じる原理の話は,興味深い。巷間説かれている「上面の方が経路が長いので速度が速くなり....」というのに違和感を感じていたが,実際にそれが間違いだということが理解できた。★★★☆☆(2003年5月19日)
-
- 愛新覚羅顕琦著
- 中央公論新社 中公文庫 \686+消費税
- ISBN4-12-204139-2
- 清朝の愛新覚羅家の1人で,川嶋芳子の妹の伝記。学習院に通っていた頃を除いてずっと中国に留まり,第2次世界大戦後に,自活のために食堂をやったり会社勤めをしたり,監獄で強制労働させられたり。もっと詳しく書いて欲しい。★★★★☆(2003年3月19日)
-
- 司馬遼太郎著
- 光文社 光文社文庫 \629+消費税
- ISBN4-334-73399-9
- 司馬遼太郎が石原裕次郎のために映画の原作として書いた,幻の名著。人物設定とか,ちょっと古典的な気もするが,話の中身は確かに面白い。関ヶ原の直前,上杉領の目の前に伊達が城を造り始めた。いざ合戦となると,上杉にとっては脅威。今妨害するのは簡単だが,それは伊達に開戦の口実を与えることになる....★★★★☆(2003年2月28日)
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- 阿刀田高著
- 新潮社 新潮文庫あ-7-26 \590+消費税
- ISBN4-10-125526-1
- シェイクスピアの作品から何編かを選び出し,歴史的な背景などを盛り込みつつ,誰でも読みやすくした。「ホメロスを楽しむために」などと同じ感じ。★★★☆☆(2003年1月23日)
- 鈴木理生著
- 筑摩書房 ちくま学芸文庫ス5-1 \1100+消費税
- ISBN4-480-08539-4
- 戦国の頃から始まり,江戸がいかに造成されてきたか。埋め立ての歴史なんかは有名だけど,堀割・水路の形成過程は,初めて知った。また,河川の付け替えで,江戸時代までは今とはずいぶんと江戸一帯の様相が異なっていて,大規模な土木工事が行われてきたことがよく分かる。★★★★☆(2003年1月16日)
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- 中馬清福著
- 文藝春秋 文春新書291 \680+消費税
- ISBN4-16-660291-8
- 明治以来の,日本の外交における密約の歴史。+日本の政府(外務省)と外国(特にアメリカ)の考え方の違い。一般にはほとんど知られていない密約が,随分あるものだ。★★★☆☆(2003年1月13日)
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- 岳真也著
- 文藝春秋 文春新書285 \680+消費税
- ISBN4-16-660285-3
- 「吉良の言い分」の著者による,資料に基づいた検証。ずっと以前にNHKでもやっていたけど,浅野内匠頭には精神的な持病があり,それが原因の発作的な,理解不明な行動だったのかな。★★★★☆(2002年12月10日)
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- 桧垣和夫著
- 講談社 講談社+α新書 \880+消費税
- ISBN4-06-272158-9
- F1の経済学みたいな感じの本だが,「影の支配者」がバーニー・エクレストンって全然影じゃないし,ちょっとF1に興味がある人にとっては目新しいことはなく,興味がない人にはどうでもいい内容の本。★☆☆☆☆(2002年11月20日)
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- 佐藤友之著
- 平凡社 平凡社新書151 \720+消費税
- ISBN4-582-85151-7
- 留置所・拘置所に始まる,司法・行刑での管理体制のひどさを教えてくれる。中国よりもひどい食生活とか,知らない人から見ると驚くような世界。みんな,自分には関係がない世界だと思っているから,何とも思わないのだろうけど。裁判所法の知識で大間違いをしている点があやしい。ゴーストライター?あるいは本人が本当に知識がない?★★★★☆(2002年10月30日)
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- 本間勝久著
- 広報社 \1400+消費税
- ISBN4-906654-09-6
- シューマッハーを走らせたことがあるフォーミュラー日本(orF3)チームの監督が書いたシューマッハー論なので,もっと突っ込んだ具体的な話・実例などが読めるのかと思ったら,良く書いてあるような話がメインで,がっかり。☆☆☆☆☆(2002年10月28日)
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- 藤原和彦著
- 中央公論新社 中央新書1612 \760+消費税
- ISBN4-12-101612-2
- エジプトの過激原理主義グループを中心として,イスラム過激原理主義の歴史と現状を説明したもの。これを読むと,アル・カイダは少数派らしいことが分かる。しかし,原理主義者を押さえる政府も,とんでもなく専制的であるのが,イスラム的な特徴かな?★★★☆☆(2002年10月18日)
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- 古関智也著
- ISBN4-89387-168-4 \950+消費税
- いわゆる「トンデモ本」を数多く書いている飛鳥昭雄を研究した本。飛鳥昭雄が書いていることは内容がひどすぎて,興味もわかないが,そのことを詳しく科学的に論じたもの。★★★☆☆(2002年9月15日)
- 堺屋太一著
- 文芸春秋社 文春文庫
- 秀吉の補佐役として秀吉を支え続けた弟。秀吉の死に先立つその死が豊臣家の滅亡を決定づけたと言っても過言ではないだろう。★★★☆☆(2002年9月8日)
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- 梅林宏道著
- 岩波書店 岩波新書783 \740+消費税
- ISBN4-00-430783-X
- 安保条約のために日本に駐留しているように見せながら,実際にはアメリカの世界戦略のために駐留している実体,その戦略に日本・自衛隊が組み込まれている現実。★★★★☆(2002年7月20日)
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- 加藤寛一郎著
- 講談社 講談社+α文庫G8-7
- ISBN4-06-256634-6
- 大型旅客機を製造しているボーイングとエアバスの,コンピュータ化に関する比較。なんとなく,エアバスはコンピュータ化しすぎて事故につながってるようなイメージの報道が日本ではなされているが,それは真実とは異なるようだ。★★★☆☆(2002年6月30日)
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- 井田茂著
- 洋泉社 新書Y063
- ISBN4-89691-633-6
- 惑星物理学について。1990年代より,太陽系外惑星系が発見されつつあり,天文学の話題の中心の1つとなった,惑星学の入門書。まあ,まさにこれからの分野だから,最先端の学問のダイナミズムをほんのちょっと味わう感じ。宇宙の謎を解いたっていうのは,大げさだね。★★★☆☆(2002年6月5日)
-
- 馬場錬成著
- 中央公論新社 中央新書1633
- ISBN4-12-101633-5
- 題名どおり。ノーベル賞を受けた研究を発展させたところにさらにノーベル賞が待っていることが多い話しや,ノーベル賞選考プロセスでは,まず分野を選び,その中での貢献度に応じて受賞者が決まること等。★★★★☆(2002年6月5日)
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- 山田剛志著
- 平凡社 平凡社新書136
- ISBN4-582-85136-3
- 今,導入されようとしている法科大学院について,そのモデルとなったアメリカのロースクールで実際に客員研究員として学んだ新潟大学助教授が書いたもの。結局,新司法試験がどのような試験になるのか,合格後の進路はどうなるのか(研修所問題を含め),法科大学院でどのような授業ができるのかによって,法科大学院の評価も変わらざるを得ないし,文部科学省がイニシアティブを握ろうとしている現状で,うまくいくのか疑問は尽きない制度だねえ。でも,法科大学院構想やロースクールをよく知らない人には,いい本かも。★★★☆☆(2002年5月31日)
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- 牧野富太郎著
- 講談社 講談社学術文庫1543
- ISBN4-06-159543-1
- かの牧野富太郎博士の,随筆集。植物にそれほど詳しくないので書いていることがどれだけホントのことなのか判断できないけど,牧野博士が博学な感じはわかる。また,他の学者に対して好戦的な雰囲気だけど,これは博士の経歴・環境も大きく影響しているのだと思う。★★★☆☆(2002年5月14日)
-
- 加藤陽子著
- 講談社 講談社現代新書1599
- ISBN4-06-149599-2
- 政治家や国民が,いかにして,戦争をすべきであると考えるに至ったかを,明治維新から太平洋戦争に至る期間に渡り考察したもの。説明としては筋が通っているが,それが真実だったのか,よく分からない。何だか,読んだ後印象に残らない。文がうまくないのかな。★★☆☆☆(2002年5月11日)
-
- 上垣外憲一著
- 講談社 講談社学術文庫1541
- ISBN4-06-159541-5
- 文禄・慶長の役を,外交面から描いたもの。なぜ戦争になったのか,その処理はどうなされたのか,その中での朱子学など,あまり日本では広く語られていない分野。★★★☆☆(2002年5月7日)
-
- 森護著
- 中央公論社 中公文庫も23-3
- ISBN4-12-203990-8
- 同じ英国でもイングランドの影に隠れがちなスコットランドの歴史書。現在のイングランドとの関係にまで影響している興味深い歴史を,読みやすく書いている。★★★★☆(2002年4月9日)
-
- 浅井基文著
- 集英社 集英社新書0128A
- ISBN4-08-720128-7
- 自衛権が国際法上・日本国憲法上認められるものかから始まり,集団的自衛権が認められるか,2001年9月11日のアメリカにおける「同時テロ」以来のアメリカの動きを絡めて,論じたもの。「人道的介入 -正義の武力行使はあるか-」と同じく,法的な観点から丁寧な考察。★★★☆☆(2002年4月6日)
-
- 木原誠二著
- 文芸春秋 文春新書226
- ISBN4-16-660226-8
- 大蔵省(現在は財務省)からイギリス大蔵省に2年間派遣されていた官僚が見た,日本の役所とイギリスの役所。イギリス法の知識も深く,しっかりした内容。日本の役所の現状に対して批判的な記述も多く,立場上まずいんじゃないかとも思えるほどだが,それとも財務省自身も変えなければと思っているのかな。★★★★☆(2002年4月2日)
-
- 佐藤賢一著
- 岩波書店 岩波新書771
- ISBN4-00-430771-6
- 三銃士の主人公「ダルタニャン」のモデルになった実在のダルタニャンの生涯を,直木賞作家が描いたもの。当時の彼等の立場などがよく分かって,楽しい。★★★★☆(2002年3月9日)
-
- 城山三郎著
- 新潮社 新潮文庫し-7-15
- ISBN4-10-113315-8
- 浜口雄幸と井上準之助の一生。いままで,何となく城山三郎って食わず嫌いだったが,面白かった。少なくとも,経済に絡む小説と組織の小説は,もっと読んでみようと思う。★★★☆☆(2002年2月11日)
-
- 山口二郎著
- 筑摩書房 ちくま新書164 \660+消費税
- ISBN4-480-05764-1
- 村山首相のブレーンだった人間によるイギリスの政治と日本の政治との比較。日本の政治に失望した人間による評だから,自然とイギリス政治を高く評価しているが,読んでいるとそんな感じだろうと思われる。特に,日本では国政で地方政治が扱われていること(地方の公共事業とかが国からの補助金で行われているから),選挙にあたって日本では「ポリシー(政策の重点化,低い政策の切り捨て)」がなく「ウィッシュ・リスト(単なる欲望)」ばかりが表に出ていることなど,考えなければならないと思わされる。★★★★☆(2002年1月24日)
-
- 山本武利著
- 文芸春秋社 文春新書214 \680+消費税
- ISBN4-16-660214-4
- 太平洋戦争において,連合軍の組織的な日本兵尋問・慰留物等翻訳作戦と,そこで日本兵や慰留物から得られた情報について。あきれかえるほど,情報の流出に無頓着だった日本軍の無防備さが分かる。よく,戦記物に,陣中日記からの記述があり,どうしてそんなものが存在するのだろうと疑問だったが,氷解した。これで戦争に勝とうと思っていたというのだから,ばかばかしくなる。★★★☆☆(2002年1月14日)
-
- 入江曜子著
- 岩波書店 岩波新書764 \740+消費税
- ISBN4-00-430764-3
- 太平洋戦争当時の,教科書の分析を中心とした教育方針の研究。特に国語や修身の教科書の記述方法等まで,細かく,児童を洗脳する方策が研究されていたことがよく分かる。歴史の教科書の記載内容なんて,まさにカルトとしか言いようがない。★★★★☆(2002年1月9日)
-
- 斉藤国治著
- 恒星社 \1900+消費税
- ISBN4-7699-0723-0
- 文献や遺物・遺跡などから古の天文現象などを検証する,古天文学についての簡単な本。今となっては,ちょっと古くなっている箇所もある。★★★☆☆(2002年1月4日)
-
- 瀬田季茂著
- 中央公論社 中公新書1620 \780+消費税
- ISBN4-12-101620-3
- 科学的捜査・科学鑑定一般についての啓蒙書。★★★☆☆(2002年1月3日)
-
- Michael Bond著 木村博江訳
- 東京創元社 創元推理文庫M-5-2
- ISBN4-488-21503-3
- 推理小説だと言えば確かに推理小説だけど,あまり推理の部分がない,軽い喜劇小説。著者は「くまのパディントン」を書いた人。同じような味がする。★★★☆☆(2002年1月1日)
守衛長の見た帝国議会
- 渡邊行男著
- 文芸春秋社 文春新書216
- ISBN4-16-660216-0
- 帝国議会の守衛長が作成した各種記録。明治から昭和まで,議会の中でも暴力沙汰が絶えなかったみたいで,驚き呆れた。★★★☆☆(2001年12月31日)
宇宙からの贈りもの
- 毛利衛著
- 岩波書店 岩波新書739
- ISBN4-00-430739-2
- スペースシャトルでの宇宙の経験,宇宙で何ができるのかなど。★★★★☆(2001年12月19日)
人道的介入 -正義の武力行使はあるか-
- 最上敏樹著
- 岩波書店 岩波文庫752
- ISBN4-00-430752-X
- 「非人道的な状況」に対して,他国が介入,特に武力介入することが許されるかを,法律的に論じた本。非常に難しい問題であり,それに対する理解が深まる。近時は,世間的には感情的な容認論が横行しているが,このように法律的に考える必要があろう。★★★★☆(2001年12月18日)
新選組血風録
- 司馬遼太郎著
- 角川書店 角川文庫し-3-1-Y780
- ISBN4-04-129001-5
- もちろん,新選組を題材とした歴史小説。新撰組の隊員の1人を中心にした短編の集まり。★★★☆☆(2001年12月17日)
エンデュアランス号漂流
- Alfred Lansing著 山本光伸訳
- 新潮社 新潮文庫ラ-15-1
- ISBN4-10-222221-9
- イギリスのシャクルトンによる南極大陸横断計画の顛末。1914年12月に南大西洋のサウスジョージア島を出航し,1915年1月に流氷帯に閉じこめられ,10月に船を放棄し,1916年5月にサウスジョージア島にたどり着き,最終的に8月に全員が救出されるまで。想像を絶する話で,これが実話だとはなかなか信じられない。★★★★★(2001年12月8日)
江戸の奥女中物語
- 畑尚子著
- 講談社 講談社現代新書1565
- ISBN4-06-149565-8
- 江戸自体の奥女中の話。なぜ奉公にあがるのか,奉公での生活,奥女中の階級制度など。★☆☆☆☆(2001年11月15日)
タイタニック号の最期
- Walter Lord著 佐藤亮一訳
- 筑摩書房 ちくま文庫ろ-4-1
- ISBN4-480-03399-8
- もちろん,有名なタイタニック号沈没の話。沈没後の話が半分くらいを占めていて,ちょっと目新しい。★★★☆☆(2001年10月28日)
靖国
- 坪内祐三著
- 新潮社 新潮文庫つ-18-1
- ISBN4-10-122631-8
- 政治・思想の視点によるいわゆる「靖国問題」ではなく,靖国神社が建っている土地がどのように利用されてきたのか,特に明治時代,ハイカラな文明開化と直結する土地だった話。靖国の地が,今からは考えられないような,歓楽地と言っていいような土地であったことが分かり,大変興味深い。★★★★☆(2001年10月13日)
犯罪の帝王
- Tony Dumbar著 中津悠訳
- 早川書房 ハヤカワ文庫HM252-1 \640+消費税
- ISBN4-15-172751-5
- 軽いタイプの推理小説。タイプとしては好きなんだけど,軽さと推理性が中途半端で,あんまり面白くない。★★☆☆☆(2001年9月11日)
絵地図の世界像
- 応地利明著
- 岩波書店 岩波新書480 \680+消費税
- ISBN4-00-430480-6
- 「絵地図」とは,科学的な測量によるのではない,昔の地図のこと。特に「行基式」と呼ばれる地図に記載された異国のことを題材に,昔に人の世界観をみた著作。中身的には面白いんだけど,文があまり楽しく読めない。★★☆☆☆(2001年9月9日)
ナポレオン・ミステリー
- 倉田保雄著
- 文藝春秋 文春新書186 \680+消費税
- ISBN4-16-660186-5
- 死因の話かと思ったら,「パリに眠っている遺体が本物であるか」のミステリー。ただ,本のほとんどがナポレオンの一生の概観で,それはそれで面白いことは面白いが,ミステリーを期待して読むとがっかり。★★★☆☆(2001年9月7日)
ロンドンは早朝の紅茶で明ける 私のロンドン案内
- 出口保夫著
- PHP研究所 PHP文庫 \514+消費税
- ISBN4-569-57279-0
- ロンドンの街,あるいはイギリスの生活を紹介するエッセイ。ちょっと,読み飽きたな。★★★☆☆(2001年8月7日)
自白の心理学
- 浜田寿美男著
- 岩波書店 岩波新書 \700+消費税
- ISBN4-00-430721-X
- 著者は,実際の事件で多くの心理鑑定を手がけている,心理学者。なぜ嘘の自白をしてしまうのか,どうすれば自白の嘘を見抜けるのかという,一般にはあまりなじみのない話を,簡単に書いた本。もちろん,一般書ではあるが,ぜひ,裁判官に読んでもらいたい。★★★★☆(2001年8月7日)
クラッシュ 絶望を希望に変える瞬間
- 太田哲也著
- 幻冬社 \1600+消費税
- ISBN4-344-00083-8
- 1998年5月3日に,富士スピードウェイでの全日本GT選手権レースで大クラッシュを起し,全身重度の火傷を負いながら,一命を取り留めたのみならず,自動車を運転できるまでに回復した著者の,リハビリ回顧録。淡々とした口調で語るだけに,感じ入る。「君には河の流れが止まっているように思えるだろうし,岸辺も遠くてよく見えないだろうけど,でも,いつかは必ず海に出る。」★★★★☆(2001年7月28日)
語っておきたい古代史 倭人・クマソ・天皇
- 森浩一著
- 新潮社 新潮文庫 \438+消費税
- ISBN4-10-142122-6
- 一般向けの5つの講演をまとめた本。弥生・卑弥呼時代から古墳時代末期までに関わる,簡単だが興味深い講演。森先生が邪馬台国=北九州説を支持し,江上先生の騎馬民族征服説を有力視しているのは知らなかった。★★★★☆(2001年6月25日)
アメリカ巨大軍需産業
- 広瀬隆著
- 集英社 集英新書0087A \800+消費税
- ISBN4-08-720087-6
- アメリカ建国以来,以下に政府に軍需産業が密接に関わってきたかを,綿密に描いている。アメリカは高官が任命制で,大統領と関わりのある企業から人を送り込みやすいので,特に目立つのだと思うが,それにしても,ほとんど軍需産業の役員室がホワイトハウスやペンタゴンに移っている感じ。よく言われる軍産複合体。★★★★☆(2001年6月25日)
わたしはスポック
- Leonard Nimoy著,富永和子訳
- 扶桑社 扶桑社ノンフィクション0796
- ISBN4-594-03123-4
- ミスター・スポック役で有名な著者の半生を描いた自伝。もちろん,StarTreckが中心だが,それ以降の彼の監督としての活躍も興味深い。★★★★★(2001年6月14日)
聖徳太子はなぜ天皇になれなかったのか
- 遠山美都男著
- 角川書店 角川ソフィア文庫
- ISBN4-04-355101-0
- 表題が主題と言えば主題だけど,それについて深く論じているのではなく,倭の五王の時代からいわゆる大化改新まで,当時の王位継承の考え方などを短く書いている。主流派の考え方ではないがそれほど目新しいことが書いてあるわけでもないけど,短くまとまっているので読みやすくていい。★★★☆☆(2001年6月6日)
大正天皇
- 原武史著
- 朝日新聞社 朝日選書663
- ISBN4-02-259763-1 \1300+消費税
- 大正天皇というと,精神的におかしくて,帝国議会遠眼鏡事件を起こしたというイメージしかなかったけど,実際は遠眼鏡事件があったという証拠はなく,それどころか末期になるまではおかしいところはなく,人間性豊かな人間だったことを,資料に当たって著している。明治天皇と昭和天皇に挟まれ,消極的なイメージを植え付けられてしまっている感じ。かわいそうに。それにしても,大正天皇の病床報道と昭和天皇の病床報道の似通っていること。★★★★☆(2001年5月28日)
毛沢東秘録 上・中・下
- 産経新聞「毛沢東秘録」取材班著
- 扶桑社 扶桑社文庫 各\648+消費税
- ISBN4-594-03100-5,4-594-03101-3,4-594-03102-1
- 文革の10年を,中国の文献を元に再現したもの。ずっと文革一辺倒だったのかと思ったら,実際は右派と左派のせめぎ合い,特に毛沢東の自分に対する批判を恐れる気持ちと現実の葛藤で,いろいろあったことが分かった。それにしても,周恩来っていうのは,すごいものだ。文革の間も,右派現実路線を模索しつつ,毛沢東の信頼を失わないというのは,なかなかできる技ではない。★★★☆☆(2001年5月6日)
囲碁の知・入門編
- 平本弥星著
- 集英社 集英社新書0086H \700+消費税
- ISBN4-08-720086-8
- 著者はプロ棋士。最初の形は17路で升目の中に石を置いていたらしいことなど,囲碁の始まりから,日本の歴史を追う形で囲碁の歴史を述べた本。知らなかった逸話とか,興味深かった。★★★☆☆(2001年5月6日)
科学者は神を信じられるか クォーク,カオスとキリスト教のはざまで
- John Polkinghorne著 小野寺一清訳
- 講談社 ブルーバックスB1318 \800+消費税
- ISBN4-06-257318-0
- ディラックの直接の弟子で,ケンブリッジ大学で数理物理学教授を務め,さらにはケンブリッジ大学クイーンズカレッジ総長にまでなったイギリス学士院会員であり,1979年にCERN所長を退任して神学生になった著者が,「宗教は神聖な実在との遭遇であり,科学は物理的実在との遭遇である。科学者も他の人々と同様に信じることができるのである。」ことを論じた著作。哲学書。科学と宗教という,両極といえる立場を両立させる,深い思想に触れられる。★★★☆☆(2001年5月3日)
ヒットラー・ユーゲント
- 平井正著
- 中央公論社 中公新書1572 \760+消費税
- ISBN4-12-101572-X
- ナチスが出てくる前の青年運動からいかにヒットラー・ユーゲントが発生し,第2次世界大戦に向かい権力闘争があり,いかに大戦で消滅していったかの歴史を論じた著作。ナチスの少年・青年組織としては知っていても,実体がどんなもので,その権力闘争・路線闘争がどんなものだったかは,初めて知った。★★★☆☆(2001年5月2日)
NASA航空機の驚異 こんな飛行機見たことない
- 中冨信夫著
- 講談社 講談社+α文庫
- ISBN4-06-256506-4
- NASAが開発し,あるいは開発に関わった航空機を集めた本。技術提供を含めると,こんなに多くの飛行機の開発に関わったのかと,びっくりする。また,ホント?と思うような実験機を数多く試していて,「フロンティア精神?」と感心する。★★★☆☆(2001年4月19日)
サラリーマン武士道
- 山本博文著
- 講談社 講談社現代新書1541
- ISBN4-06-149541-0
- 『週刊現代』に連載したものをまとめた本。サラリーマンがどのように昇進したかとか,どんな生活だったか,どれほど貧乏だったかが面白く書いてある。★★★★☆(2001年3月28日)
物語 大江戸牢屋敷
- 中嶋繁雄著
- 文芸春秋社 文春新書157
- ISBN4-16-660157-1
- 江戸時代の牢屋敷のこと。人足寄場を絶賛しているあたり,なんともなあとも思うけど,牢屋の話は面白い。拷問の種類とか,脱獄の話とか,他でもちょびちょび読んだことある話が多いけど,まとまっていて分かりやすく,しかも幕末の各種有名人の話は面白い。★★★★☆(2001年3月26日)
ジャンボ・ジェットを操縦する
- 岡地司朗著
- 講談社 ブルーバックスB1276
- ISBN4-06-257276-1
- 飛行の力学的な話ではなく,装置や管制などの話がメイン。著者は元整備士・機関士。どんな感じで操縦するのかよく分かる。★★★☆☆(2001年2月25日)
知られざる大隈重信
- 木村時夫著
- 集英社 集英社新書0069
- ISBN4-08-720069-8
- 明治維新の立て役者の1人でありながら,あまり注目されない,大隈重信にスポットライトを当てた礼賛書。確かに大隈重信は大変な政治家であったと思うが,対中国21箇条要求の問題が,この本に書かれているような事情であったのか,勉強してみないと,そう単純に大隈を礼賛することは出来ないと思う。★★★☆☆(2001年2月25日)
古墳の語る古代史
- 白石太一郎著
- 岩波書店 岩波現代文庫G33
- ISBN4-00-600033-2
- いろいろな雑誌に発表した一般向けの小論を集めたもの。邪馬台国畿内説。「文化は北九州から畿内へと移転したが,人の移動はなかった。」という立場。これについては説得力が弱い気がするけど,他の話題についてはよく分かるし面白かった。★★★☆☆(2001年2月24日)
「邪馬台国畿内説」を撃破する!
- 安本美典著
- 宝島社 宝島新書 \750+消費税
- ISBN4-7966-2068-0
- 古墳の年代学,遺跡・遺物の研究を基に,三角縁神獣鏡は「卑弥呼の鏡」ではないという立場から,邪馬台国北九州説を論じた本。一部「川の名前は残りやすい。ミシシッピーや北海道の地名だって...」とちょっと危ない記述もあるが,基本的には実証的で説得的。ただ,どうも論述が平板なのか,イマイチ面白味に欠ける文。★★★☆☆(2001年1月31日)
ドリトル先生の英国
- 南條竹則著
- 文芸春秋社 文春新書130 \710+消費税
- ISBN4-16-660130-X
- ロフティングが書いた有名な「ドリトル先生」シリーズを紹介しつつ,その中で人生観をも語る。あまり深い話はない,軽い読み物といったところ。★★☆☆☆(2001年1月29日)
なぜ「死刑」は隠されるのか?
- 原裕司著
- 宝島社 宝島社新書 \700+消費税
- ISBN4-7966-2069-9
- 新聞記者が書いた死刑廃止論。あまり一般には知られていない死刑・死刑囚の実体を書いている。★★★★☆(2001年1月24日)
日常生活の法医学
- 寺沢浩一著
- 岩波書店 岩波新書687
- 法医学というと裁判を思い浮かべるが,裁判になる前,人が死んでからの法医学分野の関わり全般を書いている。一般人がお世話になるけど,よく知らない世界で,面白い。岩波新書のこの手の本は,難易のバランスが取れていて,読みやすくてお買い得。★★★★☆(2001年1月23日)
「量子論」を楽しむ本
- 佐藤勝彦監修
- PHP研究所 PHP文庫さ23-3
- ISBN4-569-57390-8
- 量子論を簡単に解説した本。よく分かる。ちなみに「多世界解釈」を支持しているが,特別強くそれを論証しているわけではない。★★★★☆(2001年1月19日)
ワトスン君、もっと科学に心を開きたまえ 名探偵ホームズの科学事件簿
- Colin Bruce著 布施由紀子訳
- 角川書店
- ISBN4-04-791321-9
- 一応ホームズ物のパスティッシュという形を取り,その中で,コリオリの力から相対性理論,量子力学に至るまで,近代科学を解説する科学啓蒙書。出来るだけ優しく解説したつもりであろうが,パスティッシュの中に埋め込んである形から,科学部分が短すぎて理解が難しいと思われる箇所もある。また,ホームズ物としては,出来がよくない。原文の問題か,訳が悪くてそう感じてしまうのかは分からないが,特にワトソンのセリフが,本物らしくない。本物ならこんなに軽薄な発言はない。★★★☆☆(2001年1月18日)
ウイルスVS.人体
- 山本三毅夫,山本直樹著
- 講談社 講談社現代新書1370
- ISBN4-06-149370-1
- 題名どおり。著者はそれぞれ,分子生物学者とウイルス学者。いろいろなウイルスの名前が出てくる点は厄介だけど,読みやすい本だと思う。★★★★☆(2001年1月17日)
デキのいい犬、わるい犬
- Stanley Coren著 木村博江訳
- 文藝春秋社 文春文庫 \657+消費税
- ISBN4-16-730997-1
- 犬種による犬の能力をまとめた本。普通な感じ。★★★☆☆(2001年1月6日)

